それでもドルは強かった

昨日はFOMCで利上げ観測が後退し売られらたドルの買い戻される動きとなりました。欧州時間にはスイス中銀、ノルウェー中銀と利下げが予想された中央銀行が相次いで利下げを見送ったことなどでドル買いが弱まる場面もみられましたが、米国時間には再びドル買いが活発化する動きとなりました。

米国は早期利上げ観測が後退したものの利上げに向かっていることは変わりなく、依然として6月利上げの可能性も残されており、強い緩和状態が続く他の中銀との差が明確であることが米ドルの下支え材料となっていると考えられます。

また、市場の反応はそれほど大きくなかったものの、欧州時間に行われた第3回のTLTRO入札では市場予想を大きく上回る978億ユーロの供給額となり銀行の借り入れ需要が強く、欧州経済が回復に向かっている兆しが確認されました。

米国時間に発表された経済指標は新規失業保険申請件数は市場予想とほぼ同水準であったのに対しフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を下回る弱い結果となりましたが市場の反応は限定的なものにとどまっています。

米国株式市場はナスダックこそプラスとなったものの、ダウ、S&Pは下落と反落する推移、米国債利回りはFOMCにて大きく下落後、若干反発する動きとなりドルの底固さを支える動きとなっています。

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【主要通貨ペアの推移】

ドル円はFOMCでの下落分を埋める動きとなったものの121円の壁に阻まれ上値の重さも感じさせる動きとなりました。本日は昨日のレジスタンスとなった121.00を突破できるかどうかにまずは注目したいところです。また、現在アジア時間には昨日のNY時間の安値を割り込んでの推移となっていることから、下方向への動きにも警戒したいところです。昨日のアジア時間午後から欧州時間にかけてのサポートである120.40付近を割り込むと下方向への動きが加速する可能性も考えられるため注意が必要です。

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ユーロドルはFOMC後のショートスクイーズでの上昇分を全て吐き出すような動きとなりました。引き続き上値の重さが意識されるところですが、1.06台では下げ渋る動きとなっています。FOMC前には1.06を挟んだところで揉み合いとなっていたことから、この1.06を割り込むにはそれなりの力が必要になると考えられます。しっかりと割り込んでくるようであれば下押し圧力もそれなりに強いことが確認されるため、更なる下落余地が生まれると考えられます。

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ユーロ円はFOMC後にユーロドルのショートスクイーズでの上昇分を全て吐き出す弱い動きとなっています。本日はFOMC前のサポートとなっていた128.00を守れるかどうかにまずは注目したいところです。割り込んでくるようであれば3月14日のサポートとなった127.00が意識されると考えられます。

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ポンドドルもFOMC後の上昇分を全て吐き出す弱い推移となり再び1.48の下へ押し戻される動きとなりました。一昨年2度サポートとなった1.48をしっかり割り込んでの推移となっていることから、1.43付近までも視野に入れた更なる下落余地が生まれていることから下方向への動きには警戒が必要です。まずはFOMC前のサポートとなった1.4635を守ることができるかどうかに注目したいところです。

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豪ドルもFOMC後の上昇を全て吐き出す動きとなっています。今週に入り0.76付近では底堅い動きとなっていることから、このゾーンを守れるかどうかに注目が集まります。RBAの利下げ観測もすでに織り込まれていることやスティーブンス総裁の示した0.75に迫っていることも売り参加者の達成感を生みやすく、下げ渋る状態を生み出していると考えられます。

依然として方向感の薄い状態となっているため、先週のサポートとなた0.756とFOMC後のレジスタンスとなった0.785のどちらに抜けるかで大きな方向感を探っていきたいところです。

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【本日の注目材料】

本日は米国の経済指標は予定されていないもののNY時間にはFOMCの投票権を持った連銀総裁の講演が予定されており、利上げ開始時期に関する手がかりが出てくるようであればドル中心に動意付く可能性が考えられます。FOMC後の変動を帳消しにしている通貨ペアが多いことからその後、どちらの方向に振れるかを確認する神経質な1日となりそうです。また、週末ということもあり、ポジション調整も入りやすく読みにくい状況が続くと考えられます。

【本日の予定】

08:50 日銀・金融政策決定会合議事要旨公表(217-18日開催分)

11:10 スティーブンスRBA総裁講演

18:00 ユーロ圏1月経常収支

18:30 英2月財政収支

21:30 加2月消費者物価指数

21:30 加1月小売売上高

23:20 ロックハート米アトランタ連銀総裁(投票権あり)講演

0:30 エバンス米シカゴ連銀総裁(投票権あり)講演

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佐藤 甲
OANDAJapan㈱チーフストラテジスト。NY時間を中心にディーリング業務を担当し、2012年より現職。ファンダメンタル、テクニカル、時にはシックスセンスを駆使し相場を斬る。夢と希望と情熱あふれる熱血相場師!風貌はラテン系だが、異性には奥手。彼女募集中。 日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト
佐藤 甲

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